製品の規格及び種類
アーチカルバートには、形状と強度により、次の種類の製品があります。
これらの規格を組合わせることにより、管路延長全体を工場製品をもって完成できるようになっております。
形状による種類
標準型アーチカルバート | A規格 |
縦方向連結形アーチカルバート | P規格 |
土被り条件による種類
アーチカルバートには、土被り条件により次の3種類があります。
土被りが、許容土被り表に示してあります範囲を超える場合は、別途土被り条件に応じた設計・製作を行います。
I 型 | 標準厚さで標準鉄筋のもの |
II 型 | 標準厚さで鉄筋量を増加させたもの |
特厚型 | I型より約3割厚さを増加させたもの |
設計条件
アーチカルバートには、土被り条件により次の3種類があります。
土被りが、許容土被り表に示してあります範囲を超える場合は、別途土被り条件に応じた設計・製作を行います。
活荷重 | T-25 |
形状・寸法
標準型アーチカルバート(A規格)
標準形アーチカルバート(A規格)は、直線施工用の標準品で、継手部はインロー形でゴム輪により接合します。サイズは内幅800~3000mmの10種があり、それぞれについて内高が I ・ II 形は、内高/内幅比0.7~1.2の6種類、特厚形は、1.0~1.2の3種類を用意しています。
縦方向連結形アーチカルバート(P規格)
縦方向連結に対応
縦方向連結形アーチカルバートは、次のような場合に使用します。
①布設地盤が軟弱で不同沈下のおそれがある場合
②地下水位が高く、高い止水性が必要な場合
③ガス管、水道管、電気、通信ケーブル等を横断する場合
この製品には、PC鋼材定着用切欠穴の有無によってFタイプ(無)とHタイプ(有)の2種類があります。
許容土被り表
製品種類別に許容最大土被りを表に示しております。
土被りが許容最大土被りを超える場合は、別途土被り条件に応じた設計・製作を行ないます。
特徴
強い強度による経済性
アーチカルバートは、上部がアーチ形、下部がボックス型をしているため、上部の荷重は軸方向圧縮力として伝達され、部材の上部及び側壁に生じる曲げモーメントはmボックス型に比べて大幅に低減され高い強度をもつことが出来ます。
このため、大きい土被りに対して特に有効であり、経済性が発揮されます。
ゴム輪による高い止水性
アーチカルバートは、継手部にゴム輪を使用することにより、高い止水性を確保することができます。
ゴム輪の弾力性による可撓性
アーチカルバートは、ゴム輪を使用しているため、地盤の多少の不同沈下に対しても、従来のモルタルコーキングとちがい、ゴム輪の弾力性による可撓性が発揮され漏水の心配がありません。
工期の短縮による経済性
アーチカルバートは、ゴム輪を使用するため、継手部にモルタル目地を施す必要がなく施工が簡単で、工期の短縮による経済性が発揮されます。
また、円形管において必要とされるコンクリート巻立ての必要がなく施工性、経済性が優れています。
施工方法
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1基礎の施工
均しコンクリートを所定の高さに仕上げて下さい。
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2据付け
均しコンクリートの上にカラ練りした敷モルタルを施し、製品を据付けて下さい。
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3接合(1)
製品の受け口、ゴム輪をウエス等でよく清掃後、滑剤をハケ等で均等に塗布して下さい。
[注意事項]
- 大口径のゴム輪を装着する時は、充分な足場を確保して行って下さい。
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4接合(2)
接合するアーチカルバートを、多少吊り上げ気味にし、レバーブロック、チルホール等で引き込んで下さい。
[注意事項]
- レバーブロック、チルホール等は、製品重量の6割以上の能力を有するものを ご用意下さい。
- 引き込み用ワイヤーは、十分強度の有するものを、ご使用下さい。
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5目地及び吊り孔の仕上げ
吊り孔は、ゴム栓を打ち込み後、引き込み孔と同じく、モルタル仕上げをして下さい。また、継手部のスキ間に化粧目地が必要な場合はモルタル目地を施して下さい。
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6埋め戻し
埋め戻しは、頂部30cmまでは特に指定のない限り、一層の厚さを30cmずつ施工し、両側均等にランマー等を用いて、十分に突き固めを行ってください。