工法の紹介
基礎コンクリートにレール(市販品鋼材)を埋設し、レール面へ勾配に影響されることなく偏りのない鋼球散布ができる粘着剤を塗布し、鋼球を介した上にコンクリート二次製品を配置する。
そのコンクリート二次製品を牽引等で順次、滑走させ移動し布設する工法です。
特徴
- プレキャストコンクリート製品をそのまま使用
ボックスカルバート、自由勾配側溝・L型擁壁など多くの製品に使用できます。
(基礎コンクリートを必要とする構造物にはご使用いただけると言えます。) - 特殊な施工専用機械が不要
施工時に特殊な施工専用機械を使用しないで、迅速な移動と確実な設置が出来ます。 - クレーンは荷下ろし場所のみでOK
住宅密集地や高架橋・電線等の障害物があり、クレーンでの吊り下げ移動が出来ないところで威力を発揮します。クレーンは荷下ろし作業のみに使用します。 - 縦断勾配が10%程度でも施工可能
コスモオクトール(専用粘着剤)を使用することにより、鋼球の転動を抑え所定位置に留めることで偏りを少なくし、鋼球間隔を保持します。 このため散布率も大きく低減され、必要最低限の使用量とすることが出来ます。
工法構成例
ボックスカルバートでの構成例
一般市販鋼材は、不等辺山形鋼をお勧めします。不等辺山形鋼端面にφ6程度の丸鋼を溶接することで鋼球の飛散を防止します。
製品積載用鋼材は、レールより1ランク下のサイズを使用することによりレール幅に散布された鋼球のほぼ全てを有効に活用することで出来ます。
牽引用ウインチ等の定格荷重は、製品重量の0.2倍を目安とします。
レール・製品積載用鋼材参考表
レール鋼材規格 | 有効幅(mm) (鋼球散布面) |
対応製品重量 | 製品積載用 鋼材規格 |
---|---|---|---|
L=125×75×7 | 102 | 4t以下 | L=100×75×10 |
L=150×90×9 | 123 | 4t以上~10t以下 | L=125×75×10 |
L=200×90×9 | 164 | 10t以上 | L=150×90×12 |
※製品積載用鋼材の長さは、製品長に対し0.7~0.8倍(参考)
可変勾配側溝での構成例
一般市販鋼材は、不等辺山形鋼、溝型鋼をお勧めします。不等辺山形鋼端面にφ6程度の丸鋼を溶接することで鋼球の飛散を防止します。
可変勾配側溝の側壁下部をコの字受けで挟み、高さ調整ボルトを介して製品積載用鋼材上に配置します。
高さ調整ボルトとは、中央に配置する高ナットで上下方向の微調整が行えます。
可変勾配側溝のサイズによっては、重心位置が高く不安定となりますので、ご使用頂けない場合もあります。
レール・製品積載用鋼材参考表
レール鋼材規格 | 有効幅(mm) (鋼球散布面) |
対応製品重量 | 製品積載用 鋼材幅W(mm) |
---|---|---|---|
L=100×75×7 | 77 | 2t以下 | 60又は65 |
L=100×50×5 | 69 | 50又は55 | |
L=125×75×7 | 102 | 2t以上~3t以下 | 80又は85 |
L=125×65×6 | 93 | 75又は80 |
※製品積載用鋼材の長さは、製品L=2.0mに対し1.2~1.9m(参考)
施工事例
-
【施工事例ケース1】
B2200×H1400(1300)×L1500 参考重量 5,980kg -
【施工事例ケース2】
B3000×H1400×L1500 参考重量 8,560kg
-
【施工事例ケース3】
B1100×H1100×L2000 -
【施工事例ケース4】
B1400×H600×L2000 参考重量 3,950kg
-
【施工事例ケース5】
B1300-B1500×H1900×L2000 参考重量 11,580kg -
【施工事例ケース6】
B3500×H1500×L1500 参考重量 10,300kg
-
【施工事例ケース7】
2分割 B3500×H2700×L1500 参考重量 18,098kg -
【施工事例ケース8】
耐震性防火水槽 B3200×H2000×L1600 参考重量 10,830kg